日本の教訓 2022 9 11

書名 日本病
著者 長濱 利廣  講談社現代新書

「世界は日本の失敗を教訓として生かした」
 日本は、1980年代には、
世界の株式時価総額ランキングにおいて、
ベスト10に何社も入っていて、
まるで国内の時価総額ランキングと勘違いするほどでした。
これは株式と不動産のバブルの結果であると言われます。
 ところが今や世界の株式時価総額ランキングにおいて、
ベスト100にしても数社しか入っていません。
 これは、日本においては、
バブル崩壊後の「失われた20年」によって、
ほとんど経済成長していない一方で、
世界各国は大きく成長したので、
このようなランキングになっています。
 実は、欧米も日本と同じ失敗をやっています。
それが「リーマン・ショック」という金融危機です。
これも株式と不動産のバブル崩壊でした。
 しかし、欧米はバブル崩壊から立ち直って、
経済成長路線に復帰しています。
 欧米は日本の「失われた20年」を研究していて、
このような事態にならないために、
大規模な「金融緩和と財政政策」を実施したのです。
 これを見た日本は、
同じように「アベノミクス」を実施して、
「失われた20年」が「失われた30年」にならないように
頑張ったと言えるでしょう。
 しかしながら「アベノミクス」のような政策は、
1990年代に実施すべきであり、
2012年12月の第二次安倍政権発足まで実施されなかったのは遅すぎました。
 日本人は政治家や官僚も含めて、
「バブル崩壊で大変だ。節約しなきゃ」と感じたようです。
 これは「合成の誤謬」であり、
一人一人の行動としては正しくても、
経済全体では正しくなくデフレが加速する原因になりました。









































































































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